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高齢化社会における清和苑の役割

清和苑 副施設長
山 田  正
(奥州病院名誉院長)

 介護老人保健施設清和苑では、胆江地区で最初の老人保健施設として発足しました。平成12年からは、介護保険制度の施行を機に、30人入所の認知専門棟を増設し、現在は、一般棟50人、認知棟(ショート含)39人、通所リハビリ(デイケア)40人を加えて、129人の高齢者の介護に当たっております。129人との数字は1日に世話をする人の人数であり、通所に通ってくる人々は日によって変わりますので、延べ人数としてはこれより多くの人々の世話をさせていただいているわけです。

 介護老人保健施設の役割は、高齢者の在宅復帰を目指して、精神的・肉体的リハビリテーションを行うことですが、利用者は何らかの障害(病気)をもっており、利用者の健康管理も重要な仕事となります。その点では、清和苑が奥州病院に併設されていることは大きな利点です。介護老人保健施設の入所者・通所者は病状としては安定期に入っているとは言うものの、ときには急激な病状変化があります。このような場合には、迅速に奥州病院に移動し、適切な専門的医療を受けることができます。また、奥州病院で入院治療を受けていた患者さんの病状が安定期に入りますと、清和苑に入所し、精神的・肉体的なリハビリテーションを受けることができます。ことに、病医院で入院生活をおくっていた人が、清和苑に移ることにより、精神的にも肉体的にも活力があがり、家族が驚くような改善を見せることもしばしばです。

 清和苑では、入所者のQOLをあげるために種々の活動がなされています。健康管理、リハビリテーションの他に、入浴、各種作業療法、習字教室などの趣味活動、バスによる小旅行、踊りなどの慰問、ビアパーティー、室内運動会、七夕やクリスマスの行事など広い範囲の多くの活動があります。これらのことが、高齢者の精神衛生に計り知れない効果をもたらしています。

 とかく孤独になりがちな高齢者にとって、清和苑のような施設で多くの人々と交流をもつことは、極めて有益な刺激となります。食卓を囲んでの1日3回の一緒の食事は大きな楽しみのようです。なかには、ここで気の合う友達を見つけ、楽しい日々をおくっている人もおります。若い職員との交流もあり、ときには孫より若い子供達の訪問を受けます。少なくとも週何回かの通所に通うだけでも孤独の淋しさを癒すことができるのではないでしょうか。清和苑ではこのような精神的健康の管理を重視して行きたいと考えています。

 将来、65歳以上の高齢者の人口に占める比率が増えるとの悲観的な観測ばかりがされています。しかし、医学の進歩により、65歳以上でも、十分活動のできる人が増えてくる可能性が大きいのです。清和苑が、このように元気な高齢者を増やすために貢献できれば幸いです。


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